admin
フリーランスの職種の中でも、WebマーケターはWebの専門知識を駆使しながら企業の利益を増やす存在です。実務経験やスキルが十分身に付いている方であれば、フリーランスのWebマーケターとしても十分活躍できます。
フリーランスにWebマーケターになるには、必要なスキルや仕事の種類、案件の取り方を知ることが大切です。本記事ではフリーランスのWebマーケターについて、徹底解説していきます。
目次
Webマーケティングとは?

Webマーケティングとは、自社サイトに利用客を集め、サービスや商品の購入を促そうとする活動のことです。Webサイトのほか、Web広告やメルマガなど幅広いツールが使われます。
手法についてもSEO対策や広告運用、データ解析などと数多くのやり方を用いるのが一般的です。Webマーケティングは中長期的に取り組んで成果を出すため、様々な手法の駆使やこまめな改善が求められます。
Webマーケティングの仕事の種類

Webマーケティングで取り組む仕事の種類は豊富です。主に以下のものが挙げられます。
広告運用
まず広告運用は、サイトを訪れる人の年齢や目的などに応じて広告を配信する業務です。Googleなどの検索結果ページに表示するリスティング広告や、視覚に訴えかけるディスプレイ広告などがあります。
広告運用では広告を配信した上でクリック率や、対象のサービスへのアクセス・利用に繋がるコンバージョン率を高めるのが任務です。クリック率などを高めるために、ROI(投資収益率)など数多くの指標で成果を確認・改善していきます。
SEO対策・コンテンツマーケティング
続いてSEO対策やコンテンツマーケティングも重要な業務です。
SEOは「検索エンジン最適化」と呼ばれる手法で、自社のサイトがGoogleなどで検索ページの上位に来るようにします。具体的には各検索エンジンの1ページ目で、1位を含め上位を目指すのが一般的です。SEO対策を通じて上位に表示されるほど、自社サイトが検索結果上で認知されやすいため、集客する上で欠かせません。
SEO対策の具体的な方法も、キーワード調査・記事などのコンテンツ作成・リンク対策など多岐にわたります。
一方コンテンツマーケティングは、顧客に自社商品・サービスを使ってもらうために、価値あるコンテンツを発信することです。SEOの場合以上に購入・利用してもらう点では、より具体的な行動を促すものと言えます。発信するコンテンツもWebサイトだけでなく、動画・広告・SNSなどと様々です。
SNS運用
Webマーケティングでは、X(旧Twitter)・Facebook・InstagramなどSNSの運用を通じて顧客(フォロワー)を増やす手もあります。具体的にはユーザーの役に立つ投稿や広告を発信しつつ、反応に対してコメントやデータの分析などを行うのが一般的です。
SNSも今やビジネスでは欠かせないツールであるため、運用の方法や成果が企業の業績を左右します。
データやアクセスの解析
Webマーケティングでは、PV数(ページの閲覧数)やクリック数、アクセス数などのデータの解析も大切です。解析結果は今後に向けたマーケティング戦略や改善案を作る上で活用されます。
単にデータを分析するだけでなく、数字として見える化した上で他部署の人間が理解できるように提示するスキルが必要です。加えて改善案も示すため、理解しやすい資料を作るスキルや、数字から結論を導く論理的思考も求められます。
Webディレクション
Webディレクションは、Web関連のプロジェクトの管理や調整を行う業務です。プロジェクトの方向性を決めた上で、スタッフに必要な指示を下したり仕事の進捗状況や品質を把握したりします。
プロジェクトリーダーでもあるため、クライアントとコミュニケーションを取る機会も多いです。円滑にコミュニケーションが取れる力や管理能力は間違いなく求められます。加えてスタッフの成果物をチェック・修正指示を出すのも業務に含まれるため、マーケターとしての十分な経験・スキルも欠かせません。
フリーランスのWebマーケターに必要なスキル

フリーランスのWebマーケターとして活躍したい場合、必要なスキルは以下の通りです。
Webマーケティングの知識やスキル
Webマーケティングに携わる場合、クライアントの目に留まるように一定以上の専門知識やスキルを持っている必要があります。Webマーケティングは先程も見たように、業務内容が幅広く、案件によっても必要なスキル・経験は様々です。
Webマーケティングで使える知識やスキルを一通り学ぼうとしても、短期間でマスターするのは困難が伴います。マーケティング会社などで実務経験を積んで専門性を高めた上で、専門性を活かせる案件を狙うのがおすすめです。
コミュニケーション能力
Webマーケターの仕事では、Webデザイナーやライターと協力したり、クライアントに論理的に説明できたりする必要があります。仕事内でコミュニケーションを取る機会が非常に多いため、上手に意思疎通できることが大切です。
特にWebデザイナーやライターに対しては指示を出すこともよくあります。適切な指示を与えることが、クライアントの要望通りの成果を出すことに直結するため、コミュニケーション力も鍛えるべきです。
情報を収集・分析する能力
Webマーケターは、最新の情報やデータを上手に使いこなせなければなりません。Webや扱う商品・サービスのトレンドをもとにマーケティングを行うため、貪欲に最新情報を探す必要があります。
加えて集めた情報については、内容をしっかり分析できることも欠かせません。分析を経て見えてきた傾向や課題も、スタッフや上司、クライアントに分かりやすく示すスキルも求められます。
コンサルティング能力
Webマーケティングでは課題を見つけた後、解決策の提示・実践・改善を行っていくのが日常です。提案の機会も非常に多いため、Webマーケターは解決策や改善案を提案できる力が求められます。
プレゼンテーションを通じて提案するケースもあるため、普段からプレゼン慣れしていくことも大切です。
自らを売り込む営業能力
Webマーケターに限らずフリーランスは、自ら営業して仕事を得る必要があります。自身の実務経験やスキル、得意分野で何ができるのかをクライアントに訴えていくことが重要です。
今までの実績をまとめた職務経歴書やポートフォリオを早めに用意すると、スムーズに案件探しを始められます。
フリーランスのWebマーケターの年収事情

フリーランスのWebマーケターとして活動する際、年収事情を知っていると、今後の活動で便利です。
平均で300~400万円程度
フリーランスのWebマーケターの年収は、経験年数やスキルなどによって異なります。ただ株式会社イールドマーケティングの調査では、300~400万円が全体の26%でした。続いて400~500万円と200~300万円が21%ずつとなっています。
200~500万円だけで全体の7割近くに及ぶ数字です。国税庁の『令和4年度民間給与実態調査』では平均年収が458万円と発表されているため、一番のボリュームゾーンであれば会社員並みに稼げるでしょう。
スキルや実務経験次第で年収1,000万円も狙える
ただしフリーランスのWebマーケターは、実務経験やスキルなどによっては年収1,000万円以上も狙えます。経験年数が長い人物であれば、年収2,000~3,000万円のケースまであるほどです。
加えてWebマーケター案件には、リモート案件・一部リモート案件・常駐案件があります。中でも常駐案件に近付くほど年収が高まる傾向です。
フリーランスのWebマーケターが案件を得る方法

今後フリーランスのWebマーケターとして活躍したい場合、以下の方法で仕事を見つけられます。
フリーランスエージェントの活用
フリーランスエージェントでは、実務経験・スキル・希望条件を登録しておくと、エージェントの担当者が条件に合う案件を紹介してくれます。
エージェントには数多くの非公開案件(会員のみに紹介)があり、公開案件よりも待遇は断然良いです。十分に経験やスキルを積んでいれば、マーケティング企業時代よりも好待遇の案件も見つかります。
なお、企業との交渉や参画時の手続きも業者側で行ってくれる点でも便利です。
求人サイト
求人サイトでもフリーランスのWebマーケターを募集する案件は探せます。勤務可能日数・年収や時給・勤務地などで絞れるため、操作は正社員やアルバイトの求人を探す場合と変わりません。
ただしフリーランスエージェントと異なり、求人検索や応募・参画の手続きは全部自分で進める必要があります。
友人・知人からの紹介
Webマーケター仲間など友人や知人に紹介してもらうのも1つの手です。特に以前いた会社の知人経由で紹介してもらう方法は、知人も実績やスキルを理解しているため、条件に合った案件が見つかります。
また、交流会などを通じて繋がったフリーランスから紹介してもらうのもおすすめです。フリーランスの紹介を受ける場合も、相手に自分のスキルや経験をしっかり伝えておきましょう。
SNS経由で紹介してもらう
X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSで、営業したり紹介を受けたりする方法もあります。自身のアカウントで過去の実績やポートフォリオを公開することで、見た人から紹介してもらえる流れです。
できる限り同業者やマーケティング企業のアカウントをフォローしておくと、より案件獲得の可能性が高まります。
クラウドソーシングサイト(広告運用やSEO単体の案件)
他にもクラウドソーシングサイトで案件を探すのもおすすめです。掲載されている案件は、広告運用やSEO対策など、マーケティング業務の一部を担当するものが多くあります。
特にスキルや経験の面で不安がある場合は、業務の一部に特化した案件を受けるのも良いでしょう。
Webマーケター向けエージェント5選

Webマーケターが案件を探す上で、特におすすめのエージェントが以下の5つです。
マーケターエージェント

マーケターエージェントは、マーケター案件に特化しています。エージェントもマーケティング業界の経験が豊富な人が多いため、質の高いマッチングが期待できる点で安心です。
加えて提携企業数は3万社を超えるため、自身の経験・スキルに合った良質な案件が見つかる可能性も十分あります。
公開案件数 | 非公開 |
提携企業数 | 3万社以上 |
案件の種類 | 非公開 |
勤務日数 | 非公開 |
運営会社 | 株式会社WACUL |
マーケティングプロパートナーズ

マーケティングプロパートナーズは、有名エージェント『ITプロパートナーズ』でもマーケティングに特化したサービスです。公開案件数だけでも約1,300件もあります。会員登録すれば、より多くの自分に合う案件が見つかるでしょう。
最低で週2日の案件も用意されているため、ライフスタイルと両立させられる案件を探す際にもおすすめです。ITプロパートナーズで蓄積されたノウハウも動員できる分、適切なアドバイスや提案も期待できます。
公開案件数 | 約1,300件(マーケターのみ) |
提携企業数 | 3,000社以上 |
案件の種類 | 広告運用・SEO・SNS運用・CMO・コンテンツマーケティング・アクセス解析・Webディレクション・コンサルタント など |
勤務日数 | 週2日~ |
運営会社 | 株式会社Hajimari |
テクフリ

参照:テクフリ公式サイト
テクフリはマーケティングを含め、多くのITやWeb系案件を用意しているのが特徴です。公開案件数ではマーケターでは約70件、Webディレクターで約280件を保有しています。
高単価案件の多さで評判があるため、フリーランスのWebマーケターとして収入を安定させたい方向けです。加えて仲介手数料も10%程度とエージェントの中では低いため、手取り収入を増やせます。
公開案件数 | マーケター:約70件 Webディレクター:約280件 |
提携企業数 | 4,000社以上(累計) |
案件の種類 | 広告運用・SEO・SNS運用・CRM・CMO・コンテンツマーケティング・アクセス解析・Webディレクション など |
勤務日数 | 週1日~ |
運営会社 | 株式会社アイデンティティー |
ミエルカコネクト

ミエルカコネクトは、20年近くにわたってWebマーケティング支援を行ってきた企業によるサービスです。大手企業案件が多いため、高い報酬が期待できる案件も豊富に用意しています。
担当者が各案件の進捗管理を徹底しているため、マーケターにとって不利な状況にならないようにしている点でも安心です。加えて登録しているフリーランス同士が交流できる場も用意していて、情報交換や人脈作りに役立てられます。
公開案件数 | 非公開 |
提携企業数 | 非公開 |
案件の種類 | 広告運用・SEO・SNS運用・CRM・CMO・コンテンツマーケティング・アクセス解析・Webディレクション など |
勤務日数 | 週2日~ |
運営会社 | 株式会社Faber Company |
【副業向け】KAIKOKU(カイコク)

KAIKOKU(カイコク)はマーケティングを含め、ライター案件やデザイン案件などを探せる副業マッチングサイトです。スキルや実力に応じて目標年収やおすすめの案件を提示してくれます。
マーケティング関連の案件は、SEOやコンテンツマーケティングのものが中心です。加えてスタッフはマーケティングに精通しているため、知識面でのサポートが期待できます。
未経験からフリーランスのWebマーケターを目指す流れ

未経験からフリーランスのWebマーケターを目指したい場合、以下の流れに沿うのがおすすめです。
スクールなどでWebマーケティングを学ぶ
マーケティングが未経験の場合、まずはスクールなどで基礎から学びましょう。実はマーケティング案件は専門性が重視される分、未経験で受注できるものが全くありません。
スクールを選ぶ場合は、活躍中のマーケターが講師をしているところを選ぶのがおすすめです。マーケティングの基本や応用だけでなく、業界の最新事情についても把握できます。加えて案件獲得のサポートまで行っているスクールであれば、仕事探しに便利です。
自らブログを運営する
マーケティングの勉強のかたわら、自身でブログを運営する方法もあります。ブログ運営はSEO・データ解析・マーケティングスキルなどを、実践を通じて身に付けられるためです。スクールで学んでいる場合は、勉強した内容の復習にもなります。
マーケティング会社や副業で経験を積む
一通りマーケティングについて学んだら、マーケティング会社や副業を通じて実践経験を積みましょう。フリーランスとして案件を得る場合、実務経験も欠かせないためです。
マーケティング会社で先輩や上司のもとで働いたり副業したりすることで、経験に基づいたスキルを身に付けられます。副業の場合は今後に向けて企業との繋がりも作れるでしょう。なお必要とされる年数は3年程度が目安です。
月収20万円超なら独立を考えよう
マーケティングで副業してみて月収が20万円を超える場合は、独立も考えましょう。マーケティングだけで20万円を稼げる場合は、独立しても十分やっていける経験やスキルが身についています。
ただし月収20万円を超えた段階で独立する場合、万が一に備えて最低半年分の貯金も準備してください。独立後はいつ何が起こるかわからないため、貯金があれば案件がなくなった場合でもひとまず安心です。
まとめ

WebマーケターはWebサイトやSNSなどを使って、集客や利益を増やします。実務経験やスキルのような実力次第で年収を大きく増やせるのが強みです。
案件もフリーランスエージェントをはじめ、様々な方法で見つけられます。フリーのWebマーケターとして活動する際は、本記事で紹介したサービスも活用してください。
記事を書いた人