アイトリガー編集部
信頼できるデジタルマーケティングパートナーとして、クライアントとともに成長していくことを行動指針として活動する、プロフェッショナルなマーケター集団。実戦で得た経験をもとに、リアルな打ち手と課題解決のヒントをお届けします。
本事例ではLINEマーケティングを導入し、CVRを4.12%引き上げた施策を公開します。金融業界特有の「審査への不安」という心理的ハードルを、LINE内の診断コンテンツで解消し成約へ導く手法とは?広告費高騰に悩む中、離脱層を資産に変えるLINEマーケティング戦略を、実際の運用データに基づき詳解した事例記事の決定版です。
目次
銀行カードローンの検討は、金利や利便性の比較、そして「審査に通るか」という不安から、非常に慎重な意思決定プロセスを辿ります。一度サイトを訪れても、その場ですぐに申し込むには心理的ハードルが高く、比較検討のために離脱してしまうユーザーが多いのが業界共通の課題です。
このような環境下で、LINEを活用して離脱ユーザーを「友だち」として蓄積し、診断コンテンツを通じて「自分ごと化」を促した結果、診断完了率がほぼ100%を維持し、安定的にコンバージョン(CV)を生み出す 仕組みを構築できました。
本記事では、地方銀行のカードローンにて実施した、LINEを活用した離脱防止施策とユーザー育成の事例を解説します。
現在、銀行カードローンをはじめとした銀行商材のマーケティングにおいて、従来の手法だけでは太刀打ちできない局面を迎えています。検索広告やSNS広告の競争が激化し、顧客獲得コストが高騰し続ける中で、いかに効率よくユーザーと接点を持ち続けるかが成否を分けるポイントです。
こうした課題を解決する鍵として、今、「LINE」というプラットフォームの再評価が進んでいます。外部環境の劇的な変化に対応し、持続的な成果を出すためにLINEが不可欠な理由を、マクロな視点から解説します。
デジタル広告市場全体で入札単価の上昇が続いており、新規獲得CPA(顧客獲得単価)の抑制が極めて困難な状況にあります。特に金融ジャンルは競合が多いため、従来の運用型広告のみに頼った集客は、収益性を圧迫する大きな要因となっています。
また、プライバシー保護の観点から進むCookie規制も無視できません。リターゲティング広告の精度が著しく低下したことで、一度サイトを離脱した潜在層を追いかける手段が失われつつあります。
こうした背景から、一度接触したユーザーを確実に自社の「囲い込み」へと繋げる代替手段が急務となりました。そこで、国内最大級の利用率を誇り、プッシュ通知で直接アプローチできるLINEが、最も強力な受け皿として注目されているのです。
金融業界、特に銀行カードローンのマーケティングにおいて、コンバージョン率を阻む最大の壁はユーザーの「心理的ハードル」です。
サービスに関心を持ったとしても、一度のサイト訪問で即座に申し込むケースは決して多くありません。むしろ、多くのユーザーは特有の悩みを抱え、解消されない不安を抱いたまま離脱してしまいます。
ここでは、顧客が申し込みを躊躇する要因となっている、3つの構造的な課題について詳しく紐解いていきましょう。
ユーザーが最も敏感になるのが、自身の属性で審査に通るかどうかという点です。「年収が低くても相手にされるだろうか」「過去の支払履歴が影響しないか」といった懸念は、申し込みを留まらせる強力なブレーキとなります。
また、借入の事実が家族や職場に知られるリスクを恐れる声も根強く、この不透明感が「まずは様子を見よう」という離脱に繋がっています。こうした心理的な拒絶反応をいかに取り除き、安心感へ変えられるかが、獲得効率を左右する重要な鍵と言えるでしょう。
「銀行=手続きが厳格で面倒」という先入観は、忙しい現代人にとって大きな障壁です。具体的にどのような書類を用意すべきか、わざわざ店舗へ足を運ぶ必要があるのかといった情報が不明確だと、ユーザーは即座に検討を後回しにしてしまいます。
特にスマートフォンでの操作が主流の今、デジタル完結ができるかどうかは極めて重視されるポイントです。フローの全体像を直感的に提示し、「これなら自分でもすぐにできそうだ」という確信を持ってもらうための情報提供が欠かせません。
カードローンは人生を左右しかねない選択であるため、ユーザーは複数の金融機関を慎重に比較します。金利や限度額、特典などを精査するプロセスは、数週間から数ヶ月という長期に及ぶことも珍しくありません。
この検討期間中にユーザーとの接点が途切れてしまうと、最終的な決定タイミングで他社に流れてしまうリスクが高まります。検討の土台に残り続けるためには、適切なタイミングで有益な情報を届け、第一想起されるポジションを維持し続ける継続的なアプローチが不可欠です。
銀行カードローンをはじめとした銀行商材が抱える「心理的障壁」や「検討期間の長さ」という課題に対し、LINEは極めて相性の良いソリューションを提供します。
単なる連絡手段としてではなく、ユーザー1人ひとりの状況に合わせた「双方向のコミュニケーション」を自動化できる点が最大の強みです。なぜLINEが銀行カードローンの成約率を劇的に改善できるのか、その構造的な優位性を3つのポイントに分けて解説します。
「自分が審査に通るか」という不安を抱えるユーザーにとって、いきなり本申し込みに進むのは勇気がいるものです。そこでLINE上で展開する「簡易診断機能」が効果を発揮します。
いくつかの質問に答えるだけで、借入の可能性や月々の返済シミュレーションを提示することで、申し込み前の心理的負荷を大幅に軽減できます。「これなら自分でも大丈夫だ」という確信を、対面の手間なく提供できるため、離脱していた潜在顧客をスムーズに本審査へと誘導することが可能になります。
一度サイトを離脱したユーザーを広告で呼び戻すには、多額のコストがかかります。しかし、LINEで「友だち追加」さえされていれば、以降は追加の広告費を支払うことなく、自社メディアとして直接アプローチが可能です。
数ヶ月に及ぶこともある検討期間中、無利息キャンペーンや利便性の紹介など、ユーザーにとって価値のある情報を定期的に届けることで、離脱を防止します。このように、獲得単価を抑えながら接点を維持できる点こそが、LINEを活用する大きな経済的メリットと言えるでしょう。
メールマガジンが埋もれがちな現代において、LINEのプッシュ通知は圧倒的な開封率を誇ります。ユーザーが日常的に利用するインフラであるため、情報を届けたい瞬間に、スマホのホーム画面へダイレクトに通知を送れる強みは計り知れません。
「今日、お金が必要になった」という意思決定のタイミングを逃さず、手元に確実にメッセージを届けることで、他社への流出を防ぎます。重要な情報を見落とされるリスクを最小限に抑え、検討のフェーズが上がった瞬間を的確に捉えることが、成約率の向上に直結します。
本施策では、「離脱=失客」ではなく、LINEというチャネルへ引き継ぐことで、後からじっくりと申し込みへ導く構造を構築しました。
※イメージ図

今回ユーザーを成約へと導く総合導線は、離脱した層を確実にLINEへ引き戻す設計を起点としています。
まず、広告やサイトから離脱しそうなタイミングでポップアップを表示し、友だち追加を促す仕組みを構築しました。登録後は即座に「簡易診断シナリオ」を起動させ、年齢や口座の有無といったユーザー状況を可視化します。
診断結果に基づき、Web完結の利点や無利息特典を個別に提示することで、納得感を持たせた状態での再送客を可能にしました。さらに、未申し込みの方には定期的なプッシュ配信を行い、検討期間中の信頼関係を維持し続ける一連の流れを確立しています。
〈総合動線〉
2022年10月の運用開始以来、3年以上にわたり極めて高水準な成果を維持し続けています。バナー表示後のクリック率は最大8%を超え、そこからの友だち追加率も10%から44%と幅広く推移しており、サイトから離脱しようとした層を確実に「友だち」として繋ぎとめることができています。
| 指標 | 実績値(レンジ) |
| 運用期間 | 2022年10月〜2026年1月(進行中) |
| POPUP表示率(ImpRate) | 1.19% 〜 46.23% |
| POPUPクリック率(CTR) | 2.48% 〜 8.56% |
| 友だち追加率(対クリック) | 10.59% 〜 44.25% |
| 診断開始後の完了率 | 92.21% 〜 100% |
| 友だち追加からのCVR | 最大 15.77%(通常 7〜10%台) |
特筆すべきは、診断完了率が運用期間を通じて常にほぼ100%に近い水準 を維持している点です。これは診断コンテンツがユーザーにとって、申し込み前の「安心材料」として機能していることを示しています。また、一度離脱したユーザーの一定割合を再びLPへ戻す仕組みが長期的に安定稼働しています。
データによれば、登録直後に申し込む層は約15%に留まる一方、全体の半数以上が1ヶ月以上の検討を経て成約に至っていることが判明しました。
半年以上経過してからの成約も全体の14%を占めており、いかに長期的な関係を保てるかが成果を左右します。特に「60日間無利息」などの特典や利便性を、適切な頻度でリマインドする設計が、ユーザーの中で「今必要だ」という意欲が高まった瞬間の第一想起を勝ち取る要因となっています。
一度の接触で終わらせない継続的なアプローチこそが、広告CPAに依存しない安定した成約構造を支える鍵といえるでしょう。
本案件において成果を大きく左右したのは、診断コンテンツを通じた「自分ごと化」の促進と、精緻なデータ分析に基づく改善サイクルです。
単に広告から送客するだけでなく、ユーザーが抱く個別の不安に寄り添う設計を重視しました。どのようなアプローチが顧客の心を動かし、高い成約率を維持し続けているのか、その具体的な要因を深掘りします。
「診断を完了させる」という小さなアクションを積み重ねるプロセスが、ユーザーの心理に好影響を与えています。設問に答えていく過程で、自分の状況に合った最適な利用方法を自然に理解できるため、申し込みへのハードルが劇的に下がりました。
実際に「診断完了率ほぼ100%」という驚異的な数字を記録しており、これはユーザーがストレスを感じることなく情報を享受している証拠と言えるでしょう。「自分にぴったりのプラン」が提示される納得感が、ブランドへの信頼へと直結し、最終的な意思決定を強力に後押ししています。
月次で蓄積されるデータを細かく観測し、ポップアップの表示率やクリック率の変動に合わせた微調整を欠かさず行っています。流入数が増加する局面でも転換率を落とさないよう、ユーザーの反応を見ながら導線を最適化し続ける運用体制を構築しました。
こうした地道な改善により、広告費を浪費することなく、効率的に見込み客をプールし続ける仕組みが実現しています。「勘」に頼らない数値ベースの運用こそが、競争の激しいカードローン市場において、安定した成果を出し続けるための生命線です。
銀行カードローン案件におけるLINE活用の取り組みを通じて、今後のマーケティング戦略の核となる重要な知見が得られました。市場環境が厳しさを増す中で、広告だけに依存しない獲得構造をいかに構築すべきか。今回のプロジェクトで得られた成功の鍵を、3つのポイントに凝縮して整理しました。
審査への不安や手続きの疑問といったデリケートな悩みに対し、LINEというクローズドなチャネルで寄り添う体験は、銀行商材への信頼獲得に極めて有効でした。
一方的な広告配信ではなく、対話形式で疑問を解消していくステップが、ユーザーの安心感を醸成します。心理的ハードルの高い商材だからこそ、親しみやすいインターフェースを持つLINEが、顧客との距離を縮めるための最適なプラットフォームであると証明されました。
一度LPを離れたユーザーを「失客」と見なさず、LINEアカウントに登録してもらうことで、中長期的な資産として活用できる体制が整いました。
一度サイトを訪れた層をLINEへ蓄積し、適切なタイミングで再誘導を図るサイクルは、CPA(顧客獲得単価)の抑制に大きく寄与します。外部のプラットフォームに依存しすぎず、自社でコントロール可能な見込み客リストを持つことが、持続可能な集客構造を支える基盤となります。
成約の半数以上が初回接触から1ヶ月以上後に発生するという特性を踏まえ、接点を切らさない配信設計を行うことがLTVの最大化に直結します。
カードローンは即時性だけでなく、じっくりと比較検討される側面が強いため、無理に刈り取るのではなく「必要な時に思い出してもらう」関係性が重要です。ユーザーの検討フェーズに合わせた情報提供を継続することで、他社への流出を最小限に防ぎ、最終的な成約へと結びつけることが可能になります。
申し込み前の不安をLINE診断で解消し、Web完結の利便性や無利息特典を適切に訴求することで、安定した成果を構築できました。銀行商材特有の審査に対する心理的ハードルも、LINEというクローズドなチャネルでの対話を通じて和らげることが可能です。
成約の半数以上が1ヶ月以上後に発生する特性を鑑みると、長期検討を前提とした接点の維持が欠かせません。一度サイトを訪れたユーザーを「点」で終わらせず、LINEへ蓄積して継続的にアプローチする「資産化」の視点が重要です。
広告だけに頼りすぎず、一度接点を持った見込み客を逃さない仕組みを整えることこそが、最終的な成約数を最大化させる鍵となります。
金融業界における高度な信頼性と緻密なPDCA運用を両立させるには、専門的な知見が必要です。弊社は、初期費用無料でプロのマーケターをアサインし、戦略立案から現場の実行までをワンストップでサポートいたします。
▶︎ 【初期費用0円】プロフェッショナル人材によるマーケティング支援の詳細はこちら
貴社の状況に合わせた最適プランをご提案し、持続的な成長を実現する体制を共に作り上げます。売上最大化に向けた第一歩として、まずはお気軽にご相談ください。

記事を書いた人
アイトリガー編集部
信頼できるデジタルマーケティングパートナーとして、クライアントとともに成長していくことを行動指針として活動する、プロフェッショナルなマーケター集団。実戦で得た経験をもとに、リアルな打ち手と課題解決のヒントをお届けします。
関連記事
マーケティング
マーケティング
マーケティング
マーケティング